「Matcher(マッチャー)」や「ビズリーチ・キャンパス」などのOB訪問アプリの登場により、OB訪問の難易度が格段に下がりました。
それゆえ、今となってはOB訪問は就活の必須プロセスになっています。
かくいう僕はインターンの受け入れを担当したり、企業公認リクルータとしてOB訪問アプリに登録してOB訪問を受けたりしているのですが、たまに言動や態度があまりにも失礼すぎる学生がいて非常に驚きます。
本記事では、実際に僕が経験した「もう二度とやりたくないな…」というOB訪問事例をご紹介します。
これからOB訪問をする就活生や、OB訪問を受けようとしている社会人の参考になれば幸いです。
OB訪問で実際にあった失礼で最悪な就活生の事例
学生が聞いたら激怒しそうな見出しにしてしまいましたが…。まぁちょっと聞いてください。
「もう二度とやりたくないな…」というOB訪問の体験談はこんな感じです。
- その1:OB訪問のリクエストを送ってきたあと、連絡が取れなくなる
- その2:ググったり新卒サイトを見ればわかる内容をめちゃくちゃ聞いてくる
- その3:「何でそんな会社で働いてるんですか?」「どうして辞めないんですか?」とナチュラルにディスってくる
- その4:質問を考えてきていない
それでは順番に説明していきます。
その1:OB訪問のリクエストを送ってきたあと、連絡が取れなくなる

学生A
OB訪問したいです!
OKです!それでは訪問日時の希望をいくつか教えてください!!

僕

学生A
(反応なし)
<1週間後…>
えっと、ご返信がないのですが、訪問はキャンセルってことでいいですかね?

僕

学生A
(反応なし)
(心の声)マジかよ…。キャンセルしたいならキャンセルしたいって言ってくれよ…!

僕
別に訪問をキャンセルするのは悪いことじゃないんです。
希望の会社が変わることもあるでしょうし、「やっぱあっちのOBの方が良さそうだから、あっちのOBを訪問することにしよう」みたいなこともあるでしょう。
問題は「訪問すると言っておきながらシカトすること」です。
社会人側は、OB訪問のリクエストがあったら「おっと、どこかで時間を作らないといけないな」と思うわけです。
つまり、自分のスケジュールに「学生AさんのOB訪問対応」っていう仮の予定が作られるわけです。
こちらの気持ちとしては、この仮の予定を早く本予定にして、スケジュールを確定させたいんですよね。なぜなら、仮予定はその存在自体がストレスだからです。
「あー、あのOB訪問、いつなんだろ…?」って気にしつづけないといけないなんて、めちゃくちゃ嫌ですよね?まぁ、仲の良い友達との約束とかだったらストレスに感じないんでしょうけど。
なので、「やっぱOB訪問、キャンセルでお願いします」って一報くれた方がありがたいんです。
別にキャンセルの理由なんて聞かないですし、「リクエストしときながらキャンセルって何やねん!!」とか怒り出す人もいないです。
OB訪問を依頼しておきながら、何の連絡も寄越さないというのは完全なるマナー違反です。たとえそれが今後二度と会わない社会人相手だったとしても…!
その2:ググったり新卒サイトを見ればわかる内容をめちゃくちゃ聞いてくる

学生B
僕、御社に入社したらバリバリプログラミングをしたいと思ってるんですよね!
あー、そうなんですね。でも、ウチの会社ってSIerだから、プログラミングはほとんどできませんよ?

僕

学生B
え、そうなんですか!!知らなかったです…
(心の声)ググれば一瞬で分かるんだけどな…

僕
僕はIT企業の中でもSIer(エスアイアー、システムインテグレータの略)というカテゴリに属する会社に勤めているのですが、SIerのことをちょっとでも調べていたら、「SIerではプログラミングはしない」って一瞬でわかるんですよね。
せっかくのOB訪問なので、ググったり新卒サイトを見れば一瞬でわかることを聞くのではなく、「SIerではプログラミングしないって聞いたんですけど、本当にしないんですか?」みたいな、実態を確認する時間にした方が有益かなと思います。
少なくとも、社会人側は「企業説明会やWebでは得られない情報を提供するためにOB訪問を受ける」という認識を持っています。
社会人はGoogle先生ではないのです。
その3:「何でそんな会社で働いてるんですか?」「どうして辞めないんですか?」とナチュラルにディスってくる

学生C
ハラペコさんが仕事で「辛い」と感じたことはありますか?
ありますよ。基本的にクライアントワークなので、クライアントから無茶ぶりされることもありますし、めちゃくちゃ納期が短くて死に物狂いでシステム開発することもありますし。

僕

学生C
へー、そうなんですか。そんなに大変なのに何で転職しないんですか?普通、そんな会社辞めたくなりますよね?
(心の声)めっちゃディスってくるやん…。お前の「普通」は知らんがな…!

僕
そ、そうですかね?大変なこともありますけど、短い納期の中、ちゃんとシステムを納品できたときは達成感がありますし、クライアントから感謝されたときなんかはうれしいですし、やりがいがあると思ってます。

僕
たぶん、学生さんは僕をディスろうと思っているわけではなく、シンプルに疑問を口にしてみたらそれが結果的に相手をディスることになった、という感じかなと思います。
それにしても、「社会人は君の友達やないねんから、もうちょっと考えて発言したらどうかね?」と思うわけです。
ぶっちゃけ、OB訪問を受け入れている社会人って、ちょっとでも就活生の力になってあげたいと思っている超のつくほどの”いい”人か、会社のお金でお茶したり母校に出張したりするのが最高の幸せだと思っている邪な人しかいなんですよ。
前者の人は完全にボランティアなので「ディスられるぐらいならOB訪問受けんの、辞めようかな…」と思ってしまいますし、後者の人は就活生への対応そのものに意義を感じていないので「は?なんやこいつ!低評価つけたろ!」となってしまいます。
たとえ無意識だったとしても、社会人をディスってしまうのは学生に悪影響しかありません。
その4:質問を考えてきていない

学生D
本日はよろしくお願いいたします!
よろしくお願いします。

僕

学生D
……
(心の声)……あれ?何もしゃべらないぞ…?

僕

学生D
…えっと、ハラペコさんの会社について何か話してもらっていいですか?
(心の声)????

僕
「こんなやつ、おらんやろw」という声が聞こえてきそうですが、います。実際にいました。
たぶんOB訪問の位置づけを間違えて認識しているんじゃないかと思うんですよね。「OB訪問は企業説明会の延長であり、座学で一方的に話を聞くもの」みたいな。
何をどう間違えたらそういう理解になるのかはよくわかりませんが、こう解釈しないとこの事象を説明できないんですよね…。
OB訪問は企業説明会やWebでは得られない情報をゲットできる貴重な機会なので、事前に聞きたいことをリストアップしておき、当日はそのリストを見ながら質問しまくるというのがベストかなと思います。
OB訪問は学校の授業ではないのです。
最後に
とりあえず、OB訪問をする就活生に覚えていてほしいのは以下のとおりです。
- その社会人とは、今後二度と会わないだろうけど、少なからずあなたのために時間と労力を割いてくれているわけだから、人として必要最低限のマナーは守ろう
- 学生のために時間と労力を割いたところで、その社会人本人に大きなメリットがあるわけではないので、できるだけスムーズにOB訪問ができるよう心掛けよう
以上です。