息子が軽度の小児喘息と診断されてから早1年。
風邪を引くたびに咳が止まらなくなってしまうので、そのたびに病院からネブライザーを借りていたのですが、いちいち借りるのは面倒くさいですし、ネブライザーが手元にないときに発作が起こると大変なので、思い切ってネブライザーを購入することにしました。
僕が購入したのはオムロンの「NE-U150」というやつです。
約2万円と多少値が張るのですが、割と人気の製品です。
本記事では、実際に「NE-U150」を約1年使ってわかったメリット・デメリットについて書こうと思います。
目次
「NE-U150」はメッシュ式のネブライザー
ネブライザーは、液体の薬を霧状にして噴霧する装置で、上の写真のような医療器具のことです。よく耳鼻科に置いてあるやつですね。
ネブライザーと一口に言っても、薬剤を噴霧する方式によって大きく3つに分かれます。ざっくり言うと以下のとおりです。
コンプレッサー式 | メッシュ式 | 超音波式 | |
メリット | どんな薬剤でもOK 比較的安価 | 静か 本体がコンパクト | 静か 噴霧パワーあり |
デメリット | うるさい 本体が大きい | 比較的高価 使えない薬剤あり | かなり高価 本体が大きい 使えない薬剤あり |
家庭用のネブライザーでスタンダードなのは、どんな薬剤でも使えて比較的安価なコンプレッサー式のネブライザーです。以下のようなやつですね。
最初はコンプレッサー式を買おうかと思ったのですが、持ち運びが大変そうなのと、処方された薬剤がメッシュ式でもOKのやつだったので、ポータビリティを重視してメッシュ式の「NE-U150」を購入しました。オムロン製です。
病院の先生から「オムロンはアフターサポートが良い」ということを聞いていたので、それも決め手になりました。
「NE-U150」を1年使ってわかったメリット
さて、「NE-U150」を以下のような条件で約1年使ってみました。
- 使用頻度:年に計60日程度(1ヶ月使用→間空く→1ヶ月使用みたいな感じ)
- 使用薬剤:メプチン、インタール
喘息の症状として、幸運にも「風邪を引いたあとに稀に軽度な喘息になる」という感じなので、それほどヘビーには使っていません。
それではメリットについて記載します。
- メリット1:動作音が静かなので夜中でも気にせず使える
- メリット2:めちゃくちゃコンパクト&電池駆動なので、外出時に気軽に持って行ける
- メリット3:寝ながら吸入が可能
順番に説明していきます。
メリット1:動作音が静かなので夜中でも気にせず使える
買う前はたいして重要視していなかったのですが、実際に使ってみると「動作音」というのはかなり重要な要素だなと思いました。
夜寝ているときに、突然子供が咳き込みだして止まらなくなるというのがたまにあるので、そういうときはネブライザーを使って薬を吸入するわけなんですが、コンプレッサー式のネブライザーって「ヴヴーーーーーー」という割と大きな音がするんですよね。
しがないマンション住まいの身としては、お隣さんから「うるさいぞ!」みたいなクレームが来ないかなと、結構ドキドキしてしまいます。
一方、メッシュ式の「NE-U150」の場合はほぼ無音です。
なので、夜中でも気兼ねなく使えます。
まぁ、コンプレッサー式のネブライザーを使っていたときに、実際にクレームが来たことはないので、完全に精神衛生上の話ですが…。
メリット2:めちゃくちゃコンパクト&電池駆動なので、外出時に気軽に持って行ける
「NE-U150」を買う前は、病院からコンプレッサー式のネブライザーを借りて対応していたのですが、そのせいもあって、ネブライザーのイメージって「結構デカい」という印象だったんですよね。
で、「NE-U150」を買ってみて驚きました。
めちゃくちゃ小さい!!なにこれ!!!!
技術の進歩ってすごいですね。技術者の方々には頭が上がりませんわい。
しかも「NE-U150」は電池で動くので完全コードレスです。子供がぐずったときなんかもいちいち電源コードを気にして取り回しをしなくていいので超絶ラクです。
ちなみに「NE-U150」はACアダプターもついているので、コンセントに差して使うこともできるのですが、コードレスが便利すぎて一回も使っていません。
こんなことなら、ACアダプターなしの「NE-U100」を買えばよかった…。「NE-U100」の方が多少割安なんです…。
メリット3:寝ながら吸入が可能
上にも書きましたが、たまに子供がネブライザーを嫌がってぐずる場面があるんですよね。
コンプレッサー式のネブライザーだと座った状態で吸入させないといけないので、子供が思いっきりぐずっているときでも、何とかして子供を座った状態にしないといけません。
これって結構大変なんですよね。
一方、「NE-U150」だと子供が横になった状態でも吸入が可能なので、無理に座った状態にさせる必要がなく、体力的にも精神的にもかなりラクです。
これはかなり大きなメリットだと思います。
「NE-150」のデメリット
約1年間、実際に使ってみて「おおっ、ええやんけ…!」と思うメリットがあった一方、「うーん、イマイチやな…」というデメリットもありました。
僕が気づいたデメリットは以下のとおりです。
- デメリット1:お手入れが想像以上に面倒くさい
- デメリット2:消耗品のメッシュキャップ(耐用期間1年)が約3,000円と割高
順番に説明していきます。
デメリット1:お手入れが想像以上に面倒くさい
当然のことながら、ネブライザーを使用した後はお手入れが必要です。
このお手入れが思っていた以上に面倒くさかったんですよね。
メッシュ式ネブライザーの場合、メッシュ部分(メッシュキャップといいます)が精密機器になっていて、この部分が超音波振動することで薬剤が霧状になるわけなんですが、このメッシュキャップのお手入れが結構大変なんです。
こんな感じでお手入れします。
- コップに水道水を貯めて、その中でメッシュキャップを振り洗いする
- ネブライザーに水道水を入れて、1~2分噴霧する
メッシュキャップは精密機器なので流水に直接当ててジャブジャブ洗えないのと、メッシュが目詰まりすると噴霧量が少なくなり、薬剤の吸入時間が長くなってしまうので、ネブライザーを使用するたびにこういったお手入れが必要になります。
まぁ、頭ではその必要性を理解しているのですが、1日3回、このお手入れをやれと言われると「まぢですか…」となってしまいます。まぁ、やるんですけど。
このお手入れが面倒くさいと感じる方は、同じオムロン製の「NE-U200」を買った方がいいかもです。
「NE-U200」は「NE-U150」と同様にメッシュ式のネブライザーなのですが、メッシュキャップが使い捨てです。
なので、メッシュキャップのお手入れが一切不要になります。
当然のことながら「NE-U150」と比較するとメッシュ部品代がかさむのですが、「それでもお手入れはラクな方がいい!」という方は「NE-U200」の方がいいかもです。
デメリット2:消耗品のメッシュキャップ(耐用期間1年)が3,500円と割高
もう1つのデメリットはランニングコストです。
デメリット1で説明したメッシュキャップ、実はこれ、消耗品です。
オムロンはこのメッシュキャップを1年で交換することを推奨しています。
まぁここまでは「なるほど、空気清浄機のフィルターみたいなノリね」という感じなのですが、このメッシュキャップ、3,500円します(2020年2月現在)。
「まぁそれぐらいするやろうね」という感覚の持ち主は全く問題ないのですが、僕は「うーむ、ちょっと高いな…」と思ってしまったんですよね。
たとえば、同じオムロン製のコンプレッサー式ネブライザー「NE-C28」の方がランニングコストははるかに安いです。
「NE-C28」で定期的に交換しないといけないのは「エアフィルター」というパーツで、これは60日に1回の交換が推奨されているのですが、エアフィルターは5個入りが300円で販売されているので、1個あたり60円です(2020年2月現在)。
これを1年に6回交換すると仮定すると、1年間のエアフィルター代はわずか360円です。「NE-U150」の約1/10ですね。
これをどう捉えるかは人それぞれですが、「少しでもランニングコストを下げたい!」という方は「NE-C28」を購入した方がいいかもです。
まとめ:「NE-U150」は騒音と大きさに強いこだわりがあって、お手入れが苦じゃない方におすすめ
まとめますと、
- 動作音が小さい方がいい
- 持ち運び可能なコンパクトサイズがいい
- 多少のお手入れの面倒くささは気にならない
という方には「NE-U150」はおすすめできます。
一方、
- 音が小さくてコンパクトなのがいいけど、お手入れは面倒くさいからイヤ!
という方は「NE-U200」がいいかなと。
また、
- うるさくても大きくてもいいから、とにかくランニングコストは安い方がいい!
という方は「NE-C28」を見当されるのがいいかと思います。
以上、ネブライザー購入のご参考になれば幸いです!